PBW(過去ログの一部になりきり要素注意)やその時ハマっているものの日記やら落描きやら。

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プロフィール

縁代まと@泰

Author:縁代まと@泰
ひっそりと生きている文章書き兼絵描きなオタク。
褐色肌スキーです。

PBWをメインにMMOやブラウザゲーム等を渡り歩いてます。
所持キャラ数は大体平均より多いので、それに苦手意識のある方はご注意ください。

▼memo▼
PBW:発言率は不均等
マビノギ:元トリアナ、マリー
ガンオン:全鯖&軍に所属。メインは1鯖ジオン
艦これ:まったりと提督業
トリネシア:名前は頭文字タ&ダ縛り
マイクラ:バニラだったりスキン変更していたり
pixiv:先行投稿はあっちだったりこっちだったり

コメント歓迎ですヾ(・ω・)ノ

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by ブログパーツ時計の森
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SS「冬の仔狐 1」(カナエ)

さて今年もあと今日を含めて2日ですか…(しみじみ)
今回はなんとしてでも今年中にアップしたかった昔話SSを載せますねvv
でも連作です…(^^;)
つまり続きは確実に来年になるということで…(笑)
それでもよければ、興味ある人のみ下にお進みくださいませ♪
ちなみに他の同背後では兄さん(名前は出ず)とナギ義父さんが出てきます。まぁ知り合いでなくても大丈夫ですよ、無問題!(笑/マテ)

 とてもとても晴れやかな気分だな、と思った。
 まるで散らかっていた部屋に何もなくなったかのように。
 ただただ晴れやかだった。
「……なるほど…」
 風が吹けば消えてしまいそうな声で少年は呟いた。
 今現在から前の記憶がまったくなかったから――。


    ***


 燃え盛る生家、居なくなっていく知り合いや友人、見えない母と妹、自分を止めようと走って来る兄、……目前で鬼に斬られた父。
 呆然と立ち尽くす自分は後ろから兄に引っ張られ、やっと逃げるという行動に移った。
 だがそれはもっと早く取っているべき行動だった。
「―――」
 自分が何か言う。聞き取れない。自分が言っていることなのに。
 答えるように手を引く兄の口が動いた。
 それと同時に真横の草むらから飛び出した影が、兄の姿を逆方向の草むらへと押しやる。どうなったのかはわからない。
 その時既に自分は谷底への落下感に身を任せていたから。
「――」
 なんで聞き取れないんだろう。
「―――」
 こんなに必死に叫んでいるのに。
 自分の言葉だろう?
「―――兄さ…」
 どぼん、という生々しいほど鮮明な音が聞こえて、自分の体は冷たい水に包まれていた。


    ***


「っどわぁ!?」
 目を勢い良く開けると、自分を覗き込んでいたセイレーンの男が素っ頓狂な声を上げた。色黒な肌が自分に似ているが、知った顔ではない。
 待て、おぼろげだが少し前に自覚しなかったか?
 記憶がない、と。
「もうビックリしたなぁ、でも目を開いてくれて良かった…もうずっとそのままかと思っちゃったよ」
 頬を掻きながら男は軽く笑う。
「あなたは私の知り合い…ですか?」
「きみの?いや…僕にストライダーの知り合いは居ないなぁ、見かけることは多いけどね」
「それなら何故…」
「川で泳いでたらきみが流れてきて、僕に衝突した。それが」
 男は痣の出来ている二の腕を指差してから、
「一週間と二日前のことさ」
 さらりと言ってのけた。
「………」
 少しの間と思っていたが、意外と時は刻まれていたらしい。
「で、きみの名前は?」
「私…の…?」
「そ。看病してる間も気になってねぇ…あ、ちなみに僕はナギだよ」
「………」
「………」
「………か…」
 ほんの少しだけ残った記憶を掬う。もう少し。あと少しで掬いきれる。自分の、何百回と呼ばれた名前…。
「…か……カナエ」
 口に出して答えると懐かしさが込み上げてくる響きだった。
「へぇ、カナエ。それがきみの名前かぁ…じゃあ出身は?なんで流れて来たんだい?家族は?」
 一気に質問され混乱しつつ、名前以外は覚えていないことを伝える。男――ナギは意外と軽く頷いた。
「ま、そこは無理に思い出さなくて良いよ…じゃあ最後に1つ質問。これが終わったらまた安静にね?」
「はい…」
「うなされてたけれど大丈夫かい?」
 心底心配そうな顔。良い人なんだろうな、と思った。こういう顔をする大好きな人が居た気がしたから…。
 でも。
「覚えて…ません…」
 申し訳なさげに答える。うなされていたことも今知った。夢の内容は覚えていない。…ただ酷く幸せではなかった気がする。
 ナギはにこりと笑った。
「ん…じゃあ思い出して、気が向いたら教えてよ」
 再度記憶を探ってみるが欠片もない。怖かったが…なんだか、また見てみたくなった。
 またあの夢を見てみたい。何か思い出せそうだったし、今の自分と昔の記憶を繋ぐ唯一のものだったから。だから。
「わかりました…」

 悪夢でも大事にしよう。

 他の欠片を見つけるその日まで――。


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